
Mauticを使うことで、簡単にメルマガスタンドが持てるんですよ。
マーケッターの間では、もはや当たり前のツールとなりつつMA(マーケティングオートメーション)。
MAとは、簡単にいうと見込み客の創出から、育成までを管理することができるマーケティングツールです。
昨今では企業への導入が増えておりますが、MAを導入するには月々数万〜数十万と、
個人ではなかなかお試しできない代物です。
そんな中、登場したのがMauticというソフトウェアです。
Mauticは無料で使えるオープンソース。
AWSで運用すれば、月々数百円程度の料金で運用することも可能です。
そしてMauticを知っておくことで、
・個人で簡単に、格安でメルマガ発行できるようになる
・企業への提案材料として使える
と、このようなメリットもあります。
今回はAWS上にMauticを構築するまでをご紹介したいと思います。
Mauticとは?
さて、まず初めにMauticについて簡単にご紹介します。
Mauticとは「Mautic.org」という組織が提供しているMA(マーケティングオートメーション)のオープンソースです。
オープンソースなので無料で使えるわけなんですが、
あなどるなかれ、以下のような一般的に販売されているMA製品と比べてもひけをとらない充実機能っぷりです!
【Mauticの機能】
- 見込み客データ管理
- Web閲覧ログ管理
- ランディングページ作成
- シナリオ分岐型キャンペーン管理
- 分析機能
PHP、MySQL、といったミドルウェアソフトのインストールが前提となっております。
いちをCronも利用できることも前提となっていますが、Linuxであれば通常は利用できますので、あまり気にしなくてもよいかと思います。
また、MAとは顧客となる前の段階の「見込み客の育成」を主軸として利用するツールです。
そのため、顧客管理をメインとするCRM/SFAと連携ができると、
企業にとって非常に強力なツールとなりますが、そこもMauticであれば問題ありません。
Mauticは、APIを使ってさまざまなCRM/SFAとの連携が可能なんです。
AWSなら少額で簡単にお試しできる
AWSは、オンプレミスと比べると以下のようなメリットがあります。
- 簡単
- 初期費用不要
- 即座にサーバーを調達
- 従量課金のためスモールスタートが行いやすい
※オンプレミスとのメリット・デメリットについては、次の記事で詳しくお話しておりますので、興味がありましたらご一読ください。
オンプレミスに対するパブリッククラウドのメリット・デメリットを考えてみた
AWSで少額のサーバーを利用し、無料で使えるMauticをその上に構築すれば、
月々わずか数百円程度でMAが利用可能です。
今回は無料利用枠となる”t2.micro”タイプのEC2インスタンスを作ってMauticをAWS上に構築したいと思います。
無料利用枠とは、AWSアカウントを作成してから1年間、月750時間まで指定のタイプのEC2インスタンスが無料で使える割引制度です。
EC2以外にも様々な割引制度がありますので、積極的に活用していきましょう!
ただし、インスタンスが1つでも2つでも月750時間には変わりありません。
合計時間として月750時間となりますので、複数のインスタンスを作成すると、無料利用枠の上限を超えて課金対象となりますのでご注意ください。
AWS上でMauticを構築してみよう!
それではAWS上にMauticを構築してみましょう。
今回は、簡単にMauticが構築できるBitnamiのAMIを使っていきたいと思います。
※AMIとはなんぞや?ということを、次の記事でご紹介しておりますのでご興味ありましたら一読ください。
【AWS超入門】 EC2を使ってWordPressを立ち上げてみよう
AMIを使ってMauticがインストールされたEC2インスタンスを作成しよう
(1)AWSマネジメントコンソールにログインしたら、EC2コンソール画面を開きます
(2)[インスタンスの作成]をクリックします
(3)”AWS Marketplace”を選択し、検索バーに”Mautic”と入力して検索しましょう
(4)”Mautic Certified by Bitnami”というAMIが表示されますので、その[選択]をクリックします
(5)詳細が表示されます。
t2.microでもソフトウェア料金はかからないことがご判断いただけるかと思います。
[Continue]をクリックします
(6)”t2.micro”を選択し、[次の手順:インスタンスの詳細の設定]をクリックします
(7)インスタンスの詳細設定となります。
今回はそのままデフォルトで問題ありませんので、何も変更せず[次の手順:ストレージの追加]をクリックします
(8)ストレージもデフォルトのままの10GBで一旦問題ありません。
そのまま[次の手順:タグの追加]をクリックします
(9)タグについても特に設定は必要ありませんので[次の手順:セキュリティグループの設定]をクリックします
(10)セキュリティグループの設定についても、一旦デフォルトのままでOKです。
何も変更せずに[確認と作成]をクリックします
(11)[起動]をクリックします
(12)キーペアの選択となります。”新しいキーペアの作成”に変更し、”キーペア名”欄へ任意のキーペア名を入力して[キーペアのダウンロード]をクリックします
(13)キーペアをダウンロードすると[インスタンスの作成]ボタンがクリックできるようになりますので、クリックします
これでEC2インスタンスが作成できました。
作成ステータス画面の下部にある[インスタンスの表示]をクリックして作成したEC2インスタンスを表示しましょう
Mauticにログインしてみよう
それではMauticにログインしていきたいと思います。
先ほど表示したEC2コンソール画面からの続きとなります。
(1)作成したEC2インスタンスを選択し、”IPv4パブリックIP”をメモります
※以下の画面では3.82.153.185となります
(2)EC2インスタンスをチェックしたまま[アクション]→[インスタンスの設定]→[システムログの取得]をクリックします
(3)表示されたログの下の方に以下の画像のように”#”で囲まれた部分がありますので、そこを参照し、シングルクォート(‘)で囲まれた部分をメモります。これがMauticへログインするためのパスワードとなります。
※以下の画像だと赤四角の部分です。
(4)ブラウザを開き、先ほどメモったIPアドレス(私の方では3.82.153.185です)をそのままブラウザに打ってページを開くと、以下の画面が表示されます
(5)”Username or email”欄に”user”と、”Password”欄に先ほどメモったパスワードを打って[login]をクリックします
(6)ログインできたら成功です!
今回はMauticの導入編ということで、まずはAWS上にMauticを構築するまでをご紹介しました。
次回は一つずつ設定を試していきたいと思います。
以上、hidesanでした!
Mauticについて知りたい方は、次の記事もどうぞ!
Mautic関連リンク
MauticをAWS上で使ってみよう!①(インストール編)
MauticをAWS上で使ってみよう!②(SSL化編)
MauticをAWS上で使ってみよう!③(SES独自ドメインメール設定編)
MauticをAWS上で使ってみよう!④(フォーム作成編)