突然上司から「AWSのコストもう少し下げられない?」と言われました。
あなただったらどうします?
まずはじめに使っていないEC2インスタンスが無いか調べるということをしますよね?
つまり、無駄なものは無いか確認するかと思います。
「無駄なものは削除したけどまだまだ高い・・・。もっとコストを落としたい。」
こうなったら次は、リザーブドインスタンス(RI)の検討開始です。
今回はリザーブドインスタンスとはどういうものなのか、どうやって使えばいいのかをわかりやすく解説します。
リザーブドインスタンスって何?
前もって1年、または3年間分のリソースを契約しておくことで、大幅な割引が適用されるものです。
例えば、t3.mediumは東京リージョンでは1時間あたり0.0544ドル(※)ですが、同条件のRIであれば3年間分前払い購入で304ドル。
つまり、時間当たりの単価は0.035ドルとなり30%以上の割引が適用されるんです!
このようにRIは「前もって一定期間分買うから割引するよ」という通勤電車の定期券に似たものだとイメージしていただければよろしいかと思います。
※2018.11.13時点の料金となります。
EC2へリザーブドインスタンスを適用する方法
「RIを適用するには、何か難しい設定が必要なんじゃないの?」
そう思われる方もいらっしゃるかと思いますが、RIをEC2へ適用するのは実に簡単です。
RIを購入すればいいだけです。
あとは勝手にAWS側で適用してくれます。
購入したあと、細かな設定が必要であったり、インスタンスを再起動しなきゃならない、なんてことはありません。
ただし、気をつけなくてはいけないのは条件に合致したRIじゃないと適用されないということです。
リザーブドインスタンスの適用条件
条件に合致したRIとは何でしょうか?
以下、基本的な注意点を紹介します。
※わかりやすく記載するため、あくまで基本的な注意点となります。細かな注意点はこちらをご確認ください。
同じリージョンであること
購入したRIのリージョンと適用したインスタンスのリージョンが異なると適用されません。
同じリージョンであることが条件です。
同じOSであること
適用したいインスタンスがRIとは異なるOSだと適用されません。
同じOSであることも条件です。
EC2インスタンスタイプが同じであること
これは厳密には必ずしも当てはまりません。
と言いますのは、例えばEC2であればT3、M5、C5、R5といくつかのファミリータイプ(※)が存在しますが、
同じファミリータイプであれば異なるサイズであっても適用される場合があるからです。
→ 詳しくはこちらをご確認ください。
とは言うものの、この部分は少々わかりづらい部分ですので、
「インスタンスタイプが同じであれば問題なし。」と覚えておけば間違いございません。
※ファミリータイプとサイズについて
m3.medium(m3:ファミリータイプ medium:サイズ)
リザーブドインスタンスの購入方法
それでは、リザーブドインスタンスの購入方法について解説します。
今回はサンプルとしてEC2の”t3.medium”のリザーブドインスタンスを1年間分、全前払いにて購入します。
(1)EC2マネジメントコンソールを開きます
(2)左メニューから[リザーブドインスタンス]をクリックします
(3)[リザーブドインスタンスの購入]をクリックします
(4)以下のように設定して[検索]をクリックします
期間:1月 – 12月 お支払い方法:全前払い インスタンスタイプ:t3.medium
(5)対象のRIについて[カートに入れる]をクリックします
(6)[カートを見る]をクリックします
(7)最終確認をして、[購入]をクリックして完了
リザーブドインスタンス画面に戻ります。
少しするとステータス欄が「active」になりますので、そうしたらRIの購入が完了したことになります。
これで自動的にEC2へRIが適用されることになります。
RIを上手く活用して、EC2のコストをもっと削減していきましょう。
以上、hidesanでした!